海に囲まれた千葉県・南房総市は、新鮮な海の幸が味わえることで有名なエリア。中でも、注目したいのが大衆魚の王様といわれるアジ！
南房総市では、アジが古くから食べられており、郷土料理「なめろう」の発祥の地という説もあるほどだ。「なめろう」とは、細切りにしたアジの身に味噌やネギ、しょうがなどの調味料を混ぜて、さらに粘りが出るまでよくたたいたもので、元々は漁師料理の一つ。漁師さんたちが、自ら釣り上げた獲れたての魚を食べやすいように船上で調理したといわれている。一説には、「皿まで舐めてしまうほど美味しい」ことが、名前の由来になったとか。
この「なめろう」を焼いたものが「さんが焼き」。漁師さんが船上で魚が新鮮なうちに「なめろう」をたくさん作って、余ったものをアワビの殻に詰めて焼いたのがはじまりといわれる。ちなみに山仕事の時にご飯と一緒に弁当として持って行ったことから「山家（さんが）焼き」と名付けられたという説も。そして一般的なアジ料理の代表格「アジフライ」！サクサクとした衣と、ふわっとジューシーなアジの食感は言わずもがな。おさえておきたい名物だ。
「なめろう」「さんが焼き」「アジフライ」の３つのソウルフードを知ったうえで、栄養面もチェックを。主成分はタンパク質で、必須アミノ酸がバランス良く含まれており、特に不飽和脂肪酸のＤＨＡとＥＰＡが豊富。血中中性脂肪を下げる働きや、血栓の予防効果があるといわれている。鮮度がいいほど栄養が高いので、やはり産地で食べるのがおすすめ！

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文化庁では、我が国の多様な食文化の継承・振興への機運を醸成するため、地域で世代を超えて受け継がれてきた食文化を、100年続く食文化「100年フード」と名付け、文化庁とともに継承していくことを目指す取組を推進しています。
「南房総地域のアジ文化 ～なめろう、サンガ焼き、たたき、お刺身～」が「伝統の100年フード部門〜江戸時代から続く郷土の料理〜」として「100年フード」に認定されました。

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